定期購読ドール
アケミは怒鳴るようにそう言い、テーブルを殴りつけた。


周囲の客が何事かと視線を向けて来る。


「家に侵入して、ドールを枕元に置けるとは思えないでしょ」


「だから! どうやったのかを聞きだすんでしょ!」


アケミの中では完全に涙が犯人になってしまっている。


こうなると千夏が何を言っても無駄だった。


「わかった。明日涙に話を聞こう」


千夏がそう言うと、アケミはようやく落ち着いたのだった。
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