定期購読ドール
「これ、女の子に見えるけど」


千夏の言葉にアケミは頷いた。


「そうだね。犯人が女の子のパーツを送りつけてるんだよ、きっと」


誰が、何のために。


そう思うと、また怒りが込み上げてきた。


「この顔、どこかで見たことない?」


「え?」


アケミは首をかしげてドールを見る。


そう言われればどこかで見たことがある気もするけれど、ピンと来なかった。


「気持ち悪いこと言わないっで!」


アケミはそう言い、ドールを箱にしまい込んだのだった。
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