定期購読ドール
☆☆☆

夕方まで粘って調べものをしてみたが、やはり目ぼしい記事をみつけることはできなかった。


落胆して市立図書館を出る二人。


前回は、定期購読日でもないのにパーツが届いた。


次はいつ届くかわからないということだ。


もしかっしたら、今日家に帰ったらすでに届いているかもしれない。


そう思うと気が重かった。


「ねぇアケミ、怒らずに聞いて欲しいんだけど」


歩きながら千夏が言った。


「なに?」


「あたしやっぱり、あのドールの顔に見覚えがある気がするの」


「またその話?」


ムッとして眉間にシワを寄せる。


しかし、怒ってばかりいても前進しなことにようやく気が付いた。
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