定期購読ドール
疑い
その日の昼休み中、いつもは和明と二人で購買へ行っている良樹が、アケミに声をかけてきた。


「今朝のこと、どうして喧嘩してたのか聞いても平気?」


そう言われてアケミは千夏との会話を中断して、良樹を見た。


「言うほどのことじゃないし」


「でも、あんな風に怒ってた和明は初めて見たし」


「なにあんた、和明のことが好きなの?」


アケミがそう言うと「友達として好きだよ」と、良樹は言った。


「和明の友達なら、あたしのこともほっといてよ」


そう言うと、良樹は渋々自分の席へと戻って行った。


今は和明所じゃないのだ。
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