定期購読ドール
「……受け取ろうよ」


「え」


千夏の言葉にアケミは目を見開いた。


「受け取って、完成させなきゃいけないんじゃないかな?」


誰がどんな目的でドールを送ってきているのかわからない。


だけど、完成させればなにかが変わるかもしれない。


それはもしかしたら、悪い方向かもしれないけれど……。


「受け取るの?」


アケミがそう聞き返すと、千夏は頷いた。


「逃げててもなにもかわらないと思う」


千夏の顔は青ざめているけれど、意思は固そうだ。


「ドールを、一緒に組み立てよう」


千夏はそう言い、玄関を開けたのだった。
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