定期購読ドール
用を足そうと便座に座った瞬間、その人形の半分が真っ黒であることに気が付いた。


黒くなっている部分は奇妙に歪んでいて、まるで火で焼かれたような……。


「キャアアアアア!!」


千夏の悲鳴が家中に響き渡っていた。


「千夏!?」


驚いてかけつけたアケミがトイレのドアを叩くが、中から鍵がかかっていて開かない。


「千夏? どうしたの?」


「いる! 人形がいる!」


「え……?」


中から必死に鍵をあけようとする音が聞こえて来る。


しかし、パニックになっているようで簡単には開かないようだ。
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