定期購読ドール
「おかしいじゃん! ドロドロに溶けてなくなったはずなのに!!」


アケミは頭をかかえてうずくまった。


そんな事を言われても、千夏にだってわからない。


「やっぱり、誰かの呪いなんだよ」


しばらく考えてから、千夏が言った。


もう、そうとしか考えられなかった。


アケミの家も千夏の家も玄関の鍵は閉めていたし、戸締りもしていた。


そんな中ドールは音もなく出現したのだ。


人間の仕業だとは思えなかった。


「あたしたち殺されるの!?」


「そんなのわかんないってば!!」


思わず声が大きくなる。
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