定期購読ドール
それから、体育でドッジボールをするたびに、花はボールの的にされるようになった。


理由を付けて体育を見学しようとしても、クラスの誰かが必ずそれを阻止して参加させた。


そしてある日、花の右耳にボールが直撃したのだ。


強い衝撃と共に倒れ込む花。


笑い声に包まれるクラスメートたち。


それでも花は起き上がらなかった。


「ねぇ、あれヤバイんじゃない?」


千夏がアケミへそう言ったけれど、アケミは聞く耳を持たなかった。


「早く立ち上がれ!」


と、ヤジを飛ばし、更にボールを投げつけたのだ。


それは再び花の耳を直撃した。


その瞬間、花の絶叫がこだましていた。
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