定期購読ドール
「へぇ、すごいじゃん!」


和明は見直したようにお弁当とアケミを交互に見ている。


「よかったら、ひとつ食べてみる?」


おずおずとそう言うアケミに「いいのか?」と、和明はほほ笑んだ。


「うん。美味しいかどうか、自信ないけど……」


「じゃあ玉子焼き、いただきます」


そう言い、指でつまんだ卵焼きを口に入れる和明。


「どうかな……?」


「うん! 美味いよ!」


和明の反応にアケミは満面の笑顔を浮かべた。


「和明にそう言ってもらえて、嬉しい!」


「アケミはきっといいお嫁さんになるよ」


和明はそう言い、教室を出て行ったのだった。
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