定期購読ドール
☆☆☆

中学3年生の1学期。


クラス替えがあっても花イジメは止まらなかった。


むしろ、新しいイジメメンバーも増えて、今や学年全員がイジメに加担している状態だった。


花が学校に登校して来ているのも、強いからじゃない。


休んだから、家にまで生徒たちが押しかけて来るからだった。


1学期の終わり、学校ではクラス写真の撮影があった。


普段は閉まっている屋上が解放され、全員がそこに立つ事ができた。


アケミたちは先生が屋上の鍵を閉める直前に、ドアにスポンジの端切れを挟んだ。


先生は少しだけ開いたスペースに気が付かず、鍵を閉める。


カチャッと音はするけれど、施錠はされない。


「じゃあ、これから公開処刑を行いまぁす!」


千夏が青空へ向けて右手を高々と上げて宣言する。
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