定期購読ドール
「そうだよ。だからあんたは全部忘れたんじゃん! 恋愛に興味がないのだって、本当はあんなことがあったからなのに、全部忘れて呑気に生きてたんじゃん!!」


アケミがバンバンと机を叩いて叫ぶ。


その度に涙があふれ出した。


「アケミは、花が自殺したのにまたイジメを繰り返してたの?」


内田や涙のことを思い出す。


「あたしに説教する気? あんたっだて同じじゃん!」


「あたしは違う! だって忘れてたんだから!」


「うるさい! 逃げてるだけだろ!!」


ケタケタケタケタケタケタケタケタ……。


「ちょっと……今ドールが……」


アケミがテーブルの上のドールへ視線を向けてそう言った。


二体のドールはニタリと口角を上げ、笑い声を上げ続けていたのだった。
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