定期購読ドール
「そんな……そんなに沢山の生徒が関与してて、どうしてあたしたちだけが!?」


「そんなの、主犯格だからでしょ。花はあたしたちのことを一番に憎んでた」


アケミはそう返事をして、自転車を止めた。


近くにはお墓が立ち並んでいる。


何も持たず、一基の花の前へと足を進めるアケミ。


千夏はその後を追いかけた。


「ここに花が眠ってる」


岩間花 享年15歳。


そう書かれた石碑はとても綺麗で太陽の光で輝いている。


「ごめんなさい。許してください」


アケミはそう言い、墓へ向けて手を合わせたのだった。
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