定期購読ドール
☆☆☆

どうして涙が自分たちの事をしっていたのか。


結局わからないまま家に到着していた。


会話する所じゃなかったから、仕方がない。


「今日はゆっくり休んで、ね?」


別れぎわ、千夏がアケミにそう声をかけた。


アケミは小さく頷く。


アケミを一人にして大丈夫だろうかと、不安が膨らんでいく。


「ねぇ、アケミ。よければうちに来る?」


家に入ろうとするアケミの腕を掴み、千夏は言った。


アケミは生気のない表情を浮かべて左右に首を振った。


「……そっか」


「大丈夫だから」


アケミがそう言い、玄関のドアを開けた。
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