定期購読ドール
「あんたの目的はなに?」


アケミが良樹へ向けてそう聞いた。


「聞きたい?」


良樹がアケミへ一歩近づく。


アケミは後退しようとしたが、一歩も足が動かなかった。


まるでなにかにしがみ付かれているような……そう思って視線を落とすと、そこには自分の足にしがみ付いてくるドールの姿があったのだ。


「いやぁ!!」


悲鳴を上げ、どうにか振りほどこうとするが足はビクともしない。


ドールはこちらを見上げてケタケタと笑い声を上げ始めた。


「千夏、助けて!」


「ダメ……無理だよ……」


青ざめた千夏の足元を見ると、もう一体のドールが足にしがみついているのだ。
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