定期購読ドール
鼻歌まじりそう言い、雑誌をめくる千夏。


そこには付属品で出来上がる3種類のドールの写真が載せられていた。


どのドールも綺麗な顔立ちをしていて、千夏好みだ。


「千夏って好きな人いないんだっけ?」


アケミにそう聞かれて、千夏はオレンジジュースをひと口飲んだ。


「いたらこんな格好しないでしょ」


そう言って自虐的に自分の服装をアピールして見せた。


「千夏だってオシャレすれば可愛いのに」


「好きな人ができたら、その内ね」


千夏はそう返事をして再び雑誌へ視線を落としたのだった。
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