定期購読ドール
うん。


おかしいところは特にない。


女の子らしいワンピースを選んでおいてよかった。


内心飛び跳ねそうなほど喜んでいたが、その感情をグッと押さえつけて歩き出す。


和明になんて声をかけようか?


わざとらしくならないように気を付けなくちゃ。


はやる気持ちを抑えながら歩いて行くと、不意に1人の女が和明にかけよっていくのが見えた。


アケミは目を見開いてその場で立ちどまってしまう。


女は和明やアケミと変わらない年齢に見える。


だけどその顔は見たことがなかった。
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