定期購読ドール
「石川涙……?」


「知ってる?」


「見たことあるよ。美人だから結構人気だよね」


うんうんと頷いてそういう千夏に、アケミはムッとした表情を浮かべた。


「で? なんでこんな情報を知ってるの?」


千夏にそう聞かれて、アケミは昨日の出来事をすべて話した。


「あの後和明に会ったんだ!? すごいじゃん!」


話を聞いた千夏は目を輝かせている。


「会えたのはいいけど、問題は石川涙の存在だよ」


あれはどう見ても相思相愛だった。


ふたりが付き合い始めるまで時間もかからないだろう。
< 48 / 316 >

この作品をシェア

pagetop