定期購読ドール
☆☆☆

次の日曜日、良く晴れた日中に定期購読ドールが届いた。


自室で雑誌を広げてみると、今度は胴体が入って来た。


「へぇ、だんだんドールっぽくなってきたなぁ」


先に届いていた手足を付けてみると、顔だけなくて少し怖い。


内田から奪ったお金で全号分前払いしているので、これからも勝手に届き続けることだろう。


「あれ? 今回の雑誌なにも書いてないじゃん」


ふと冊子へ視線を向けると、全号の内容とすべて一緒なのだ。


「こんなのでお金取るなんて詐欺じゃん。まぁ、自分のお金じゃないからいいけどさぁ」


そう呟き、雑誌をゴミ箱へとねじ込んで、ドールは箱の中へと戻した。


顔のない状態だと外へ出しておくのも嫌だった。


《千夏 ねぇ、ドール飽きて来た》


ベッドに寝転んで漫画を読んでいると、そんなメッセージが届いて噴き出した。
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