定期購読ドール
☆☆☆

翌日の月曜日。


この日も天気は良くて、空は眩しいほど輝いていた。


「あ、あの……」


アケミと千夏が二人で昇降口へやってきた時、涙が声をかけてきた。


涙の目には涙が浮かんでいて、一目でなにかがあったのだと理解した。


「なに?」


アケミはあからさまに嫌そうな表情を浮かべる。


しかし、その返事だけで涙はホッとしたように笑みを浮かべた。


「あたしの上履知りませんか……?」


「はぁ?」
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