定期購読ドール
アケミは教室を出て行こうとした内田を呼び止めた。


「なに……?」


アケミや千夏に関わるとロクなことがない。


そう理解している内田は、すでに挙動不審だ。


「そんなに怯えないでよ。ちょっと話があるの」


千夏がそう言いながら二人は内田を挟んで立った。


「な、なに? あたしこれからトイレなんだけど」


「そっかー。じゃあ、あたしたちも一緒に行ってあげる!」


アケミがそう言い、ニタリと笑う。


「え……?」


この二人と一緒にトイレなんて行ったら、どうなるかわからない。


内田は必死で逃げ出そうとするが、挟まれた状態では逃げ道がなかった。
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