定期購読ドール
全身から汗が噴き出して、恐怖心から呼吸が乱れて来るのを感じる。


「はぁ? あたしのハンカチがいらないって?」


アケミは内田の眼前にハンカチをかざし、低い声でそう聞いた。


内田はさっきから小刻みに震えていて、怖いのに無理をしているのが伝わって来た。


きっと、一刻も早くここから逃げ出したいことだろう。


そんな内田はデブな小動物のようだった。


「買わなかったらどうなるか、わかって言ってる?」


そう聞くと、内田の表情は一瞬にして青ざめた。


こんなデブなブスでも、恥ずかしい写真をバラされることには抵抗があるようだ。


「なんでこんなことするの……」


ここでアケミたちの言いなりになるワケにはいかない。


三年間お金を請求され続けることになるのかもしれないのだから。
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