星の手紙
「なんなの……?」


首を傾げながらも、神社へ向かう。


10年前のあの日、あたしたちのネックレスは1つになった。


その瞬間真っ赤に輝いていた星は嘘のようにおとなしくなり、今では青色の光を放っている。


それと同時にお姉ちゃんの体調は良くなっていき、あたしが動機を感じることもなくなった。


あの星があたしたちの命と連動していることは、本当だったようだ。


通常、星は子供を産むと数年でその命を消してしまうそうだ。


そうなった時の為に、あたしたちは離れ離れにならないよう、一緒に暮らしている必要があった。


神社の石段を上がり切ると、近所の人たちがあの岩の周辺に集まってきていた。
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