星の手紙
☆☆☆

その日はいつもより天気が悪かった。


雨も降っていたけれど、なにより風が強い日だった。


夏の台風のように傘が飛んで行ってしまいそうなほどの強風だ。


教室から見る外の景色はずっと曇りで、木の葉が飛んで来て窓の外に沢山貼りついている。


「今日の授業は4時間で終わりだから、みんな気を付けて帰りましょう」


先生がそう言うとみんな一斉に笑顔になった。


1時間早く帰れたら、1時間多く遊ぶことができる。


「サオ、帰ろう」


お姉ちゃんにそう声をかけられて、2人で教室を出た。


風は更に強さを増していて、窓をガタガタと揺らしている。


その音は恐怖心をかきたてるものだった。
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