星の手紙
「サオ!?」


その声にハッと息を飲んで目を開けた。


目の前にお姉ちゃんの顔がある。


なんだか心配そうな表情をしている。


「なんでこんなところで寝てるの!?」


「え……?」


上半身を起こし周囲を確認してみると、そこはベランダだった。


あたしは自分の手のひらを見つめた。


あたしの体は浮き上がり、あの星に触れそうになったんじゃなかったっけ?


そう思い、空を見上げた。


赤く輝く星は遠くに瞬いている。
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