星の手紙
☆☆☆

高校3年生の夏休みが終わると、あたしは塾へ通い始める事になった。


今の成績のままだと行きたい大学への進学は難しいと言われたのだ。


夜の10時に塾が終って、帰り道で夜空を見上げることが日課になっていた。


赤く輝く星は今日もここから良く見える。


あたしはあの時、確かにあの星に届きそうだったんだ。


「ねぇ、知ってる?」


後ろからそう声をかけられて振りむくと、同じ塾に通っている修一がいた。


修一は帰り道が途中まで同じだった。


「なにを?」


2人で並んで歩きながら、そう聞いた。


「この町の噂」


「あぁ『過去ポスト』のこと?」


「しってるんだ?」
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