彼女のセカンドライフ
第二章 気になる存在
あれ以来、武尊と凪美子の交流はなかった。
それぞれの日常をこなしていた。
ある日、大規模な合同説明会に、武尊の姿があった。
大手企業が集結する中、社会人として不慣れな学生達で、緊張感に溢れていた。武尊もその一人。
午前中にもかかわらず、会場はごった返していた。
活気付き、人混みと熱気でじんわりと汗まで滲んで来る。
名の知れた大手企業のブースは入れないほどだった。
「やっぱり有名な企業は集中するよな」武尊は呟いた。
武尊は一通り回り、自分の希望する企業や気になる企業をチェックし、人混みが途絶えそうな昼食時間を狙った。
その案は的中し、足は途絶えた。