ラヴ・ミー・テンダー
「暑い…」

外に出ると、冷房がよく効いていた中とは対照的な暑さが襲った。

今日も太陽はジリジリと照らしている。

太陽の暑さを肌で感じながら、私はふと思い出した。

「そう言えば、武智さんと恋人同士らしいことをしたことがないかも…」

恋人同士としてつきあい始めたけれど、彼とそう言うことをしたことがないことに気づいた。

いろいろなことがあったからしていないって言うのもあるけれど…。

そんなことを思っていたら、
「お待たせしました」

つなぎ服からTシャツとジーンズに着替えた武智さんが現れた。

「ヨイショ…っと」

ガラガラとシャッターを下ろすと鍵をかけた。

それから私の方を振り返ると、
「行きましょうか」
と、声をかけてきた。
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