ラヴ・ミー・テンダー

やっぱり、そこに書いてあることは『隣人ジュリエッタ』に関する内容だ。

「何で知っているのよ…」

怖い怖い怖い！

思わず手紙を捨てようとした私だけれども、すぐに思いとどまった。

「落ち着け、落ち着け…」

気持ち悪いけれど、すぐにでも捨ててしまいたいけれど、これは証拠だ。

証拠として手元に残して置かなければ…。

私は手紙を二つ折りにすると、封筒に戻した。

リビングに戻ると、ソファーのうえの芽実はまだ眠っていた。

今日は、芽実と一緒でよかった。

芽実がいなかったら、今頃私は恐怖に震えていたかも知れない。

その恐怖が少しでも薄れたことに、私は芽実に感謝した。

机の引き出しを開けると、そこに先程の手紙を入れた。