ラヴ・ミー・テンダー
「そりゃ、小説家としての収入はありますよ!

基本的に家に引きこもって執筆をしていますよ!

でも毎日が毎日、引きこもっていると言う訳ではありませんよ!

出版社との打ちあわせもありますし、取材のために外へ出ることもありますし、でも結局は家に引きこもっていますよ!」

「いや、結局引きこもってんのかい…」

グダグダと文句を言っている私に、ミヤジはやれやれと言うように息を吐いた。

「なのに、無理って何よ!

じゃあ、無理ならば何でつきあった!?」

手をグーにしてバンバンとテーブルをたたいている私に、
「陽葵ちゃん、落ち着いて落ち着いて。

テーブルが壊れちゃうし、陽葵ちゃんもケガする」

聖恵が止めに入ってきた。
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