慟哭、禁断の果てに
こんなとき、自分の弱さを痛感するんだ

顔を見るのが怖いから、俯いてしまう

エプロンの裾をギュッと掴んで、気持ちを落ち着かせた

「和宏さん、、、私達、、やっぱり、、、」

次の言葉を予感したかのように、和宏さんのうなだれて
いた右手が拳を作った

「、、、別れた方が、いいと思うの」
「、、、舞」
「和宏さんも、そう、思ってたでしょ?」
「思ってない。」
「そんな気休めはいらない。本当のことを言って」
「本当だよ。そんなこと微塵も思ってない。」

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