慟哭、禁断の果てに
驚く私をよそに平然と、さも当たり前のように、
優しい眼差しをくれた

「舞ちゃん、お待たせ」
「どうして、、、分かったの?」
「分かるよ。この方が俺は好きだなー。」

好き。
って言葉だけ、都合よく抜粋して心に貯めた

ストレートに照れることなく言えるなんて、、、
たらしなのか、天然なのか。

誰かを愛したことも、心を許したことも、当然まだ
身体を預けたことすらない

人を信じることに抵抗がある私は、物心ついた頃から
誰のことも信じなかった

祖母にでさえ、、、

裏切られることの恐怖から上辺のつき合いだけ。

深入りしようとすれば、全力で阻止した



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