慟哭、禁断の果てに
行こうか、そう言って歩き出す彼の背中を目に
焼き付けた

ほのかに芽生えたこの気持ちが何か、確かな自信へと
導くために、、、

「舞ちゃん、リラックスして。大丈夫。」
「は、はい、、、」


大きなビル。
広いロビーには、沢山の人が行き交っている

受付に座る女性がにこやかにこちらを見た

「井田さん、人事部長呼んでくれる?」
「はい、かしこまりました。」
「よろしく」

井田さんが受話器を耳に当てるのを確認して、少し
離れた位置で待った

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