慟哭、禁断の果てに
新しい一歩
私は二年ほど勤めた夜の街を去った

通い慣れたネオン街が門出を祝うように、キラキラと
いつもに増して華やいで見えた

”ありがとう”

最後の一歩を踏み出したときに、自分にしか聞こえない
位の声で空を仰いだ

「舞ちゃん、早速だけど、明日時間とれるかな?」
「はい。でも、いいんですか、、?私なんかに仕事
紹介したりして、、、」
「半年以上も舞ちゃんをみてたんだ。この子なら出来る
そう思ったんだ」

私の横を歩く彼をチラリと盗み見た

彼は迷いのない力強い目ではるか遠くを捉えていた




< 7 / 126 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop