慟哭、禁断の果てに
あぁ、それはつまり、母の自死のことだ。

私が小学校に入ってすぐだった。

様子がおかしくなって、それから間もなく、、、

「母の自死のこと。知ってたんだ?」

「父宛に手紙が届いたから。俺はそのとき、すでに
高校生だった。その手紙を読んですべて理解したんだ
だから、舞ちゃんに会ったとき、年齢と名前と
出身地を聞いて繋がったんだ」

「じゃあ、最初から妹だと分かって?」

「うん。最初は本当に妹として、あれこれと世話
やいてる気になってたんだ。だけど、気付いたときには
妹じゃなくて、俺にとって君は、、、一人の女だった」

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