慟哭、禁断の果てに
駆け寄って、カバンとスーツの上着を預かる

ハンガーにかけながら、ネクタイを緩める彼と目が合う

「先にご飯食べる?」
「うーん、風呂に入るよ」
「分かった」

いつもより、少し遅めの帰宅に加えて、
まだ汗もかく季節真っ只中だ。

お風呂から上がる間に、私は夕飯のハンバーグを温め
直して、コンソメスープとサラダを皿に盛り付けて
テーブルへと運ぶ

ひとつひとつの事が全部、私にとったら新鮮で、かつ、
幸せな時間だった

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