やっぱりそれはどうでもいい世界だった世界
待ち合わせ場所についたのは

決めていた時間よりも20分後だった。

彼女は可愛く頬を膨らます、

はずもなく、ただただ無言で、

死んだ蟻を見るような顔でそこに佇んでいた。

悪かったと思うと同時に面倒くさいと思った。

ああ、面倒くさい。

一生懸命の顔で一生懸命謝ると、

彼女は『今回だけ』と口を動かした。
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