あのね、私ね、
私、一ノ瀬蘭が宇野愁生に恋をしたのはKAEDEで勤め始めて2年目になった春頃だ。駅から会社までの出勤途中、歩道沿いに桜が舞い散る中、前に宇野が歩いているのを見つけ話しかけた時、後ろを振り向いて笑顔で「おはよう」と舞い散る桜をバックに言った時、自分の心臓が破裂しそうなくらいどきっとした。あの時変な顔してたに違いない。ある意味、一目惚れだ。友達が一目惚れした時に言ってた
'恋をするのに1秒もいらない'
聞いた時は理解できなかったが、今なら納得できる。
< 2 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop