あのね、私ね、

そして、宇野の家の玄関につき入った途端、力尽きて床に倒れた。酔いがまわりすぎてて動きたくない……宇野運んでくれないかな……と思う

「……ソファまで歩けるか？」

「無理……」

とお姫様抱っこの願いを込めて言ってみた。しかし、期待のお姫様抱っこではなく、俵持ちのように担ぎ込まれた。

「おもたくないの？」と少し残念ながら言う。

「重いよ…」とため息をつかれた。

この出来事から現実に戻り、あー宇野にとって私は恋愛対象ではないのだと思い知らされた気分だ。ソファに座らされ、宇野がミネラルウォーターを持ってきてくれた。水を少し飲んだことで酔いがさめてきたようだ。

「ごめん…迷惑ばかりかけて…」

「いいよ、いつものことだよ」

そして蘭の頭に今日は決戦の日だと浮かんできた。そうだ告白しなきゃ。ちゃんと区切りをつけなきゃと。