先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~
支度を済ませ二階に下りて行くと既に食卓にはおいしそうな朝食がそろっていた。
海斗さんが出来上がったばかりの卵焼きをもってキッチンから出てくる。
「おはようございます」とあいさつするとこちらをじろりと見てため息。
「いちゃつき禁止って言ったのに、こっちの身にもなってくれよな。」
「あっあのっ、私たち何にもしてないです!」
やっぱりそう思ってるよね?慌てて否定したけど、
「そのキスマーク。二人とも付けちゃって何もしてないってことはないだろ?」
うっ、ストール巻いても隠し切れてなかったみたい。目聡く見つけられてしまった。
アワアワしてる私の腰を引き寄せた航さん。
「羨ましかったら、お前も雅美に付けてもらえ。ん?」
私を片手で抱き寄せたままわざと首元を引っ張りキスマークを見せつけた。
「うっうっさい!」
目を逸らし顔が赤くなる海斗さん。
そんな様子を見て航さんは笑ってるけど私は笑えない。
何とも言えない状況に困っていると、キッチンからお義母さんが出てきた。