先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~
嫉妬は誰が為
花笑Side
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一方、その頃。
同期と4人で楽しくおしゃべりしてたんだけど、私達の横に知らない男性陣がいていつの間にか大所帯で話が盛り上がってた。
男性陣は取引先の招待客でこの状況はまるで合コン。
同期達は楽しそうにしてるけど、知らない人に話しかけられ私は苦手な状況になんとか逃げ出せないかとタイミングを見計らっていた。
そ~っとその場を後にしようと後ろに下がったら、隣の男性にガシッと腕を取られた。
「松崎さん、どうしたの?ほら飲もうよ!」
「あ、あの、私お酒は…」
確か航さんが担当している取引会社の人。名前は渡辺さんと言ったか。さっきから私にひっきりなしに話しかけて来てなかなか逃げられなかった。
お酒は飲めないと言ってるのに勧めてくる。
相手の方に失礼があったら航さんに迷惑を掛けてしまうと思って慎重に対応していたんだけど。
「これはオレンジジュースだから大丈夫だよ。ほら、どうぞ」
断りきれずにグラスを受け取り、一口飲んだ。
甘いオレンジに微かな苦味…
「おいしい…」
「でしょう?ところで松崎さん、この後二人で抜け出さない?もっと君と話したいんだけどどうかな?」
人懐っこそうな笑顔で誘われ戸惑う。
なんて断ろう。
「あ、いえ、あの、婚約者と来てるので…」
初めて婚約者なんて言っちゃった。
自分で言っといて顔が熱くなる。グラスを持っていない左手で頬を押さえた。
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一方、その頃。
同期と4人で楽しくおしゃべりしてたんだけど、私達の横に知らない男性陣がいていつの間にか大所帯で話が盛り上がってた。
男性陣は取引先の招待客でこの状況はまるで合コン。
同期達は楽しそうにしてるけど、知らない人に話しかけられ私は苦手な状況になんとか逃げ出せないかとタイミングを見計らっていた。
そ~っとその場を後にしようと後ろに下がったら、隣の男性にガシッと腕を取られた。
「松崎さん、どうしたの?ほら飲もうよ!」
「あ、あの、私お酒は…」
確か航さんが担当している取引会社の人。名前は渡辺さんと言ったか。さっきから私にひっきりなしに話しかけて来てなかなか逃げられなかった。
お酒は飲めないと言ってるのに勧めてくる。
相手の方に失礼があったら航さんに迷惑を掛けてしまうと思って慎重に対応していたんだけど。
「これはオレンジジュースだから大丈夫だよ。ほら、どうぞ」
断りきれずにグラスを受け取り、一口飲んだ。
甘いオレンジに微かな苦味…
「おいしい…」
「でしょう?ところで松崎さん、この後二人で抜け出さない?もっと君と話したいんだけどどうかな?」
人懐っこそうな笑顔で誘われ戸惑う。
なんて断ろう。
「あ、いえ、あの、婚約者と来てるので…」
初めて婚約者なんて言っちゃった。
自分で言っといて顔が熱くなる。グラスを持っていない左手で頬を押さえた。