先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~

ずっと

花笑Side
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2月10日金曜日。
今日は私の26才の誕生日。

そして今日、私は、

山片花笑になりました。

二人で朝早くに家を出て市役所に寄り、婚姻届を提出。晴れて航さんの妻となりそのまま出社。
部長にその事を報告し、営業部のみんなにも朝礼で報告して、部内は婚約報告のときより盛り上がった。

「おめでとうございます!花笑さん!奥様になられた感想は?」

「そんなのまだ実感わかないよ…」

知佳ちゃんにマイクを持つように手を向けられ照れてしまう。

「山片さんが二人になっちゃうなあ。今度から花笑ちゃんって呼ぼうかな?」

「今まで通り松崎でいい!余計な気まわすな!」

航さんは小山さんの冗談を一蹴。いつものようにみんなが笑った。

「花笑さん、仕事はどうするんですか?」

知佳ちゃんが心配そうに聞いてくる。

「指導係は終わるけど知佳ちゃんにしっかり引き継ぎして、一人前になるまでは続けようかと思うの。」

「やった!まだしばらくはいるんですね!安心しましたぁ」

「でも、子供ができるまでじゃないの?せいぜい1年くらいだろ。夏野1年で一人前になれよ~」

「そ、そだね…」

喜んでる知佳ちゃんに水を差す置田くん。

こ、子供!航さんと私の…いずれはと思ってたけど…。
思わず航さんを見つめてしまった。
気付いた航さんと一瞬見つめ合ったけど、目を細め薄く笑ったと思ったら怒号が飛んだ。

「おらっ!もう始業時間は過ぎてんだ!仕事しろ!」

相変わらず航さんは厳しい。
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