先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~
昼休憩から戻る途中にあるリフレッシュルームに3人の姿がいた。
珍しくコーヒーを飲みながら談笑してる。
しかも他には誰もおらず、ちょうどパーテーションに隠れて私の姿は向こうには見えていない。
やるなら今しかない!
そぉ~っと近づいて様子を見ながら声が裏返りそうなのを何とか落ち着けながら
「・・・コウくん」
っと言ってみた
すると、その声に反応したのは日野さんと、片山課長だった。
なんとなく2人は入り口の方を向いて首をひねっている。
「なんか呼ばれた気が・・」
と日野さんが言っている。
・・・うわ~うわ~っやっぱりコウくんの正体は日野さんなの?!
ショックでフラフラしながらオフィスに戻った。
花笑さんに心配されながらもなんとか午後の業務を終わらせ、その足で里美に会いに行った。
「なに、どうしたの突然」
帰りがけにメッセージを送ってオフィス前まで来ていた私が珍しかったのか。
びっくりしてあわてて駆け寄ってきた里美に、私は情けない顔で泣きついた。
「コウくんの正体がわかった・・・」
近くの居酒屋に移動して事の経緯を里美に説明すると、
「ううーん・・」
と唸って考え込んでたと思ったら徐に、
「まだわかんないんじゃない?」