先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~

「えっなんで？」

「だって日野さんは元々コウくんって呼ばれてても不思議ないじゃない、晃平って名前なんだから。私はそれより鬼課長さんが振り向いたことの方が重要だと思うけど？」

「えっないない！あの鬼課長だよ！花笑さん虐げられちゃうよ」

「わかんないわよ～案外恋人にはめっちゃ甘い人かも？」

「えっ全然想像できない…」

「ところでさもう一人の同期くんは？どうなの？」

「あ、置田くん？そういえば反応してなかったな…」

あの場面を思い返して見ると置田くんは二人の様子をきょとんと見ているだけだった。

「じゃあその置田くんはもう省いてもいいわね」

「そうなのかな？」

「きっとそう！私の勘が違うっていってるのよ。憧れはあっても付き合うってことはないでしょ。」

「でもこの間守るって言ってたのは？」

「ホントに何かトラブってたんじゃない？それも解消して普段通りに戻ったんでしょ。最近特に目立ったことないって言ってたし」