先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~
ホテルに着いたら海の近くでとても景色が良かった。夜の宴会時間まで自由時間。温泉街もあるけどそれは明日にして
「海いきましょう!海!」
私のはしゃぎっぷりに苦笑いしながら花笑さんは頷いてくれてそれを聞いた営業部の面々もいいなーといいながら一緒に行くことになった。
「はぁーきれーい!」
海水浴時期は外れてるから人は疎らで綺麗な海が広がっていて風がすごく気持ちいい。
他の社員達もぞろぞろと海に向かって思い思いに景色を楽しんでいる。
やっぱり海って人を惹き付ける雄大さを持っている。
「海って久しぶりでテンション上がります‼」
「ほんとね!とっても気持ちいい」
花笑さんも目をキラキラさせながら海を眺めてる。
今日の花笑さんは白いフリルつきのTシャツにミモレ丈のスカートで爽やかさが全面に出ていてかわいいのに、いつものメガネと一つに縛った髪型がなんか残念。
「花笑さんメガネ取ればいいのに髪も下ろして…プライベートはしてないんですよね?」
「そうね、でもここは会社の集まりだからなんだか恥ずかしくて…知佳ちゃんは今日はとびきりかわいいわね。」
にっこり笑って私を褒めてくれるから赤くなってしまった。今日はブルーのチェックの膝丈ワンピ。ちょっと子どもっぽいかもしれないけど襟元のリボンとウエストのベルトが黒でアクセントになっていて、これは里美に見立ててもらったもの。さすが里美さん私の似合うものをわかってらっしゃる。
「これ絶対似合うから!」
と、太鼓判を押してくれたお気に入りだ。