先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~
我が営業部のイケメン達
「小山!ちょっと来い!!」
突然怒号が響き渡る
営業の小山さんがあわてて向かった先にもう一人の鬼がいた。
「小山、この件どうなってるんだ?」
「あの、これはっ」
「数字が全然足りねぇ!今月の予算わかってるんだろうな!」
「はいいいいっ」
山片航課長31歳。
若くして課長になったやり手。
短髪で188cmの身長に柔道をしていたという見事な逆三角形の筋肉質な体、大男の威圧感は半端ない!
そのくせ切れ長の目に筋の通った鼻、眉間のシワがなかったらすっごいかっこいいのに。他部署の女性社員はきゃあきゃあ言ってるけども私は怖くて近寄りがたい。
「ああ、また山片さんの雷が落ちたね」
「日野さん」
通りすがりに話しかけてきたのは日野晃平さん25歳。
花笑さんと同期で身長176cm、長めのダークブラウンの髪を後ろに流していてさわやかな笑顔。
誰でも気さくに話しかけてくれる営業部のエース。
私の憧れの人。きゃ~~~!
「今日は機嫌がいいと思ったんだけどなぁ」
「そんな、日野君。山片課長は自分の機嫌で部下を怒るような人じゃないわ」
花笑さんが日野さんを窘める。
「わかってるよ」