先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~

先輩の恋、私の恋


「日野さん二人のこと知ってたんですか?」

「ああ、一応松崎の同期だし、山片さんは俺の指導係だったから、二人のことはずっと近くで見てたよ。早くくっつけばいいのにって何度思ったことか…」

「その辺詳しく知りたいです!」

「そう?聞きたい?今度じっくり教えてあげるよ」

思わず好奇心で言ってしまった私は魅惑的な笑顔に慌ててしまったけど、

「は、はい!」

なんてこれまた思わず頷いてしまった。

「なんか俺だけかやの外~」置田くんはすねている。

まあ、置田くんは置いといて、

私も花笑さん達を見てたらちょっとだけ勇気が湧いた。
日野さんとにっこり笑い合う。

私なりに恋心を温めようと思う。


「俺達も行こう」

「はい!」

せっかくの社員旅行が半分終ってしまったけど、これから楽しくなりそうな予感がした。



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先輩の恋人は、

怖い鬼課長だけど

花笑さんにはとびきり優しくて、

独占欲が強くて、

尊敬できる素敵な人でした…



私も素敵な恋人ができたらいいな、と思いながら隣を見上げた。

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あっ、さすがの里美さん。推理が当たってましたよ!

心配してくれたから里美に報告しないとね!



先輩の恋人
FIN
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