先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~

「ふふっ誰かは内緒。お互いの家を行き来したり、デートもしてくれるんだけど…私のこと好きかどうかわからないの・・・気持ちが見えないというか。私の方が好きすぎて彼の心が見えてないのかな~」

苦笑いをしながらまたゴクリ。
ついつい愚痴っぽくなってしまったけど、今まであまり言えなかった苦しい胸の内を誰かに聞いてもらいたかったのかもしれない。

「そんな、好きに決まってるじゃないですか!ふつう好きでもない人とデートなんてしないですよ」

「そうかな・・・なんだか最近自信無くなってきちゃって」

へへっとまた苦笑いしながらゴクリとサワーを飲む。一緒にいても何か一線を引かれているような気がして最近落ち込みぎみだった私は知佳ちゃんに聞いてもらってちょっと気が抜けた。

「さあ、次は知佳ちゃんの番」

と言いながら、段々瞼が重くなってきた。

「えっいやぁ~私はー」

「あれっ夏野じゃん!あっ松崎さんもいる~」

なんだか話し声が聞こえて来るけど、段々遠くなっていく……

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