先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~
~花が笑う、と書いて花笑~
無邪気に笑う彼女は本当に花が笑ってるように見えて愛しさが増す。
なのに・・・
日野に言われたことを思い出す
『お互い好きあってる癖に付き合ってないなんて拗らしてるとしか言えませんけど?』
『松崎、結構人気あるんですよ!そんな悠長にしてたら誰かに横からかっさらわれますよ!』
本来、天真爛漫だった花笑が、今のようにおとなしくあることに怯えるようになったのは守ってやれなかった俺のせいでもある。その心の傷を埋めるつもりで、今まで花笑に付き合ってきたつもりだ。
(好きなくせに自覚がない:日野の突っ込み)
確かに花笑は可愛いと思うがそんなに人気があるのか?
(噂には疎いからどれ程のものか知らない:日野の突っ込み2)
(ついでに俺がもらいますよ!って言ったことは完全に無視してる‼:日野の突っ込み3)
「俺は、お前をどうしたいんだろうな……?」
そういいながら花笑をきつく抱き締め直した。
(抱き締めてるそれだよそれっ!:日野の突っ込み4)