先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~


「えっいやぁ~私はー」

いいのかな、付き合ってる人はいないけど好きな人はいるって…

「あれっ夏野じゃん!あっ松崎さんもいる―」

奥の方から置田君と日野さんが出てきた

「あっ日野さん!置田君も、ここにいたの?」

「ああ、ちょうど帰るところだったんだけど、奥の方ににいたから気づかなかったな。」

日野さんが居たなんて!知ってたら一緒に飲めたかも~キャーどうしよ!なんて心の中で悶えていたら、
ごんっと前の方から音がしてびっくりして向くと花笑さんが突っ伏していた。

「えっ花笑さん!?大丈夫ですか?」

「う~んだいじょうぶ~」

おでこを赤くしてほとんど目が開かないままで返事をしてる。

「なんだこいつ酔っぱらったのか?何飲んでたんだ?」

日野さんが笑いながら花笑さんをゆすってみる。

「あのっ、ピーチサワー1杯です・・・」

答えることのできない花笑さんの代わりに答えた。

「なに~?あいっ変わらず酒弱いな~」

と言いながらどこかに電話し始めた。

「松崎さんつぶれてしまったしお前も帰るか?送ってやるけど。それとも、もう1軒行く?」

置田君はチャラそうに見えて意外と紳士的。送りオオカミになることは・・・・ない。

「ううん、私も帰るよ。花笑さん送らないと・・・」

「松崎は迎えが来るから大丈夫だ。置田、夏野さん送ってやれ」

電話を終えた日野さんが花笑さんを抱き起しながら言った。

ドキッとした。

花笑さんを支えながら見ていた日野さんがすごく優しい顔をしていた。

・・・・
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