セナカアワセ
言われた時はびっくりしたけど、冷静になって考えてみたら、私にはどうでもいいことだ。




だって、付き合ってようがなかろうが、私が振られた事実も、




傷つけられた事実も、




私が変わってしまった事実も変わらないんだ。




「そうなんだ。別に私には関係ない。」




「へー。、、、じゃあ特別になんでこうなったか話してあげる。那美香ちゃんがどんなこと言われたのか分からないけど。、、、こないだ遙人が事故のこと許して欲しいって話をしてきたの。それで、許してあげる代わりに那美香ちゃんに近づかないでって言ったの。」




え、、、、、、、、、




どうして私?




「なんでって顔だね。それはおいおい聞いてみなよ。遙人絶望に満ちた顔してたよ。また。だってさ、ズルくない?」




あぁ、、、、、、、、、、、、、、、、




これがこの人の本当の気持ちなんだ。




その時、今まで空っぽだった心に何か熱い、そんなものが流れ込んだ気がした。




目が覚めたような気がした。




「どうして、また遙人のこと傷つけるの?」




「だって、自分の都合だけ考えて、急にいなくなったのにまた急に現れて許してくれなんて虫が良すぎる話だよ。あの時だって、私の話聞かないで勝手にいなくなったのに。」




< 118 / 160 >

この作品をシェア

pagetop